中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

「清流の国ぎふ」文化祭2024 浮世絵おじさんフェスティバル

展覧会の詳細

#


浮世絵は、見れば見るほど面白い!
〈おじさん〉だらけのフェスティバル、開幕。

浮世絵に登場する、味わい深い名もなき人々。当館は、親しみを込めて彼らを〈おじさん〉と呼び、「ゆる旅おじさん図譜」などの企画展(2018・2021年)やオリジナルグッズ、SNS企画「#広重おじコレ」等でその魅力を発信してまいりました。さらなるパワーアップを図る本展では、風景画の大家として知られる歌川広重を中心に、葛飾北斎、渓斎英泉、歌川国芳などさまざまな浮世絵師たちによる個性豊かな〈おじさん〉をご紹介し、浮世絵の知られざる“沼”へご案内します。


会 期
2024年10月3日(木曜日)から12月8日(日曜日)
 【前期】10月3日(木曜日)から11月4日(月・振休)
 【後期】11月8日(金曜日)から12月8日(日曜日)
休館日:毎週月曜日(ただし10月14日、11月4日はのぞく)、
    10月15日(火曜日)、11月5日(火曜日)から7日(木曜日)
※全・後期で全点展示替えいたします。
場 所
展示室1・2(1・2階)
開館時間 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 大人820円(660円) ※(  )内は20名以上の団体料金
▲18歳以下無料
▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料
▲リピーター割(本展チケットの半券提示で入館料を660円に割引)
▲毎週水曜日はフリーウエンズデー(観覧無料)
▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料)
関連イベント
※参加費無料(要観覧料)
トークイベント「広重おじさん座談会」
 渡邉晃氏(太田記念美術館上席学芸員)をお招きし、
〈広重おじさん〉の魅力について語り尽くします。
 日時:2024年10月26日(土曜日)
    午後1時30分~3時30分(予定)
 会場:中山道広重美術館講座室(3階)
 ▲当日午後1時00分より開場・受付開始(先着順)。
  定員(50名)に達し次第締め切ります。
 ▲イベント内容について、詳細はこちら

■学芸員による作品ガイド
 日時:【前期】10月13日(日曜日) 
    【後期】12月1日(日曜日)
    各日午前10時30分~(40分程度)
 場所:展示室1・2(1・2階)

■浮世絵おじさん探しクイズ
 日時:随時(展示作品中の登場人物をワークシートで出題)
 場所:展示室1・2(1・2階)
協 力 メ~テレ(名古屋テレビ放送)
後 援 朝日新聞社


展覧会の内容

#

本展の〈おじさん〉とは?

浮世絵――殊に名所や街道を取り上げた風景画には、道中の旅人たちや絶景を楽しむ観光客、その土地で暮らす人々がしばしば登場します。彼らは必ずしも作品の主役ではなく、画面の引き締め役や視線の誘導、自然の雄大さの演出など、いわゆる「点景」として副次的に添えられている場合もあります。しかし、その表情や仕草を注視してみると、実に個性豊かで生き生きとしており、愛嬌たっぷりな魅力に満ちているのです。
本展では、敬い親しむ気持ちを込めて、浮世絵に登場する名もなき人々を〈おじさん〉と呼称しています。なお、男性だけではなく、女性や子ども、犬などもご紹介します。

江戸時代は空前の旅行ブーム! 
旅するおじさん

慶長6年(1601)より江戸と各地を結ぶ五街道(東海道、中山道、甲州道中、奥州道中、日光道中)の整備が開始され、交通環境が発達しました。その後、経済の安定や出版文化の発展と相まって、庶民の旅が盛んに。東海道や中山道など宿場や道中を主題とする浮世絵には、旅を満喫するさまざまな〈おじさん〉が登場します。

#

葛飾北斎「東海道五十三次 金谷」
メ~テレ(名古屋テレビ放送)蔵[後期出品]

#

歌川広重「東海道 丗四 五十三次 二川」
中山道広重美術館蔵[前期出品]

人生山あり谷あり! 
がんばるおじさん

人生は、楽しいことがあれば、困難も訪れるもの。江戸時代は、つらい世の中「憂き世」だからこそ、今を楽しく生きようという「浮世」へ転じていった時代でもあります。激しい風雨を乗り越え、留女の強引な勧誘を切り抜けながら目的地を目指す旅人たち。荷を運ぶ飛脚や人足、大河を渡す川越人足など、街道や旅に関わる仕事に励む人々。大荒れの天候や逆境にも負けない、思わず応援したくなるような、がんばる〈おじさん〉たちに注目します。

#

歌川広重「東海道五拾三次之内 御油 旅人留女」
中山道広重美術館蔵[前期出品]

#

歌川広重「東海道五十三次之内 金谷 大井川遠岸」
中山道広重美術館蔵[後期出品]

日常も非日常もお祭り騒ぎ!
フェスティバルなおじさんたち

江戸っ子は、宴会好きにお祭り好き。戯画や風景画には、ひょうきんな宴会芸やパフォーマンスで場を盛り上げたり、お祭り騒ぎな雰囲気を楽しんだりする〈おじさん〉が登場します。さらには、特別なハレの日でなくとも、他者との関わりの中で生き生きと暮らす〈おじさん〉たち。ユーモラスながらも癒される情景には、浮世絵師たちの温かな眼差しが感じられます。日常から非日常まで、面白おかしく浮世を謳歌する〈おじさん〉たちをご紹介します。

#

葛飾北斎「東海道五十三次 由井」
メ~テレ(名古屋テレビ放送)蔵[後期出品]

#

歌川広重「即興かげぼしつくし つる」
中山道広重美術館蔵[後期出品]

#

二代歌川広重
「諸国名所百景 薩州 枕崎 海門ヶ嶽 寿星踊」
中山道広重美術館蔵[前期出品]

#

豊原国周「現時五十四情 第二十三号 初音」
メ~テレ(名古屋テレビ放送)蔵[前期出品]