展覧会の詳細

浮世絵には「美人画」に代表されるように、太夫や有名茶屋の娘など艶やかな女性たちが数多く描かれましたが、市井の女性たちもまた登場します。江戸時代は、現代よりも顕著な男性優位の考えや厳しい身分制度のある時代でした。しかし、女性たちは、時に子育てと並行しながら男性顔負けの力仕事をしたり、時に根気と丁寧さが求められる細やかな手仕事をしたりと、日常をたくましく生きていました。また、江戸時代中期以降は庶民による遊興の旅も可能となったことから、名所絵や街道絵には旅を楽しむ女性の姿も描かれています。本展では、浮世絵を通して名もなき女性たちが日常を紡ぐ姿を垣間見ます。
会 期 | 2022年12月15日(木曜日)から2023年1月22日(日曜日) 休館日:2022年12月19日(月)、26日(月)~2023年1月1日(日)、 3日(火)、10日(火)、16日(月) |
場 所 | 展示室1(1階) |
開館時間 | 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで) |
観覧料 | 大人520円(420円) ※( )内は20名以上の団体料金 ▲18歳以下無料 ▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料 ▲毎週水曜日はフリーウエンズデー(観覧無料) ▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料) ▲2023年1月2日(月)はお正月特別開館(観覧無料) |
関連イベント | ■学芸員による作品ガイド 日時:2023年1月15日(日) 午前10時30分~(30分程度) 場所:展示室1(1階) ■解説ボランティア幽遊会による作品ガイド 日時:随時(要事前予約) |
今月の陳列棚
企画展「ウーマンズライフスタイル」より

歌川広重「京都名所之内 八瀬の里」
大判錦絵 天保5年(1834)頃
中山道広重美術館蔵(田中コレクション)
3人の大原女がそれぞれ柴や梯子、木槌を頭に乗せ、比叡山の麓に位置する集落・八瀬の小道を進んでいきます。山城国(現・京都府)大原に住む行商の女性・大原女は、京の町中で地元の特産品である薪柴、木工品を売り歩きました。大原女たちは、自身の頭から張り出すほど大きく重量がある品々を軽々と頭の上に乗せ、力強い足取りで京へと向かいます。