中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

諸国山巡り

展覧会の詳細

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会期
2021年6月17日(木曜日)から7月18日(日曜日)
休館日:毎週月曜日
場所
展示室1(1階)
開館時間 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 大人520円(420円) ※(  )内は20名以上の団体料金
▲18歳以下無料
▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料
▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料)
関連イベント 学芸員による作品ガイド
 日時:2021年7月4日(日曜日)
 場所:展示室1


  日本の国土の多くは、山地や丘陵地といった地形で占められています。険しい地形は、その土地に住む人々や街道を行く旅人たちを苦しめるものであった一方、豊富な水源を生み出し、温泉や豊かな山の幸など、人々に恵みを与えてくれるものでもありました。また、信仰の対象として、富士山をはじめとした霊峰が全国各地で崇められました。広重は、特徴ある山容や四季折々に見せる山の表情を叙情性豊かに捉え、山の美しさや厳しさを描き出しています。

 本展では、街道絵や名所絵に描き込まれた全国各地の名もない山から名山まで多様な山を巡ります。また、新規収蔵となった広重最晩年の優品《山海見立相撲》6点も初公開します。広重の手によって表された山の風景をご堪能ください。

今月の陳列棚

企画展「諸国山巡り」より

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歌川広重「山海見立相撲 播磨 龍山」

大判錦絵 安政5年(1858)7月 当館蔵

「山海見立相撲」は、日本各地の山の名所と海の名所を力士に見立て対決させるという趣向で刊行された揃物です。題箋は相撲の行司が用いる軍配の形となっており、広重の遊び心を垣間見ることができます。本図は、播磨国(現・兵庫県)竜山周辺から北西方向を望んだものとされます。画面右側には巨大な石造物をご神体として祭る石宝殿が見えます。鑑賞者の視線は手前に描かれた丘陵部から遠景の山へと滑らかに誘導され、雄大な自然美を感じることができます。