中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

ゆる旅おじさん図譜リターンズ

展覧会の詳細

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会期
2021年4月1日(木曜日)から6月13日(日曜日)
前期:4月1日(木曜日)から5月9日(日曜日)
後期:5月13日(木曜日)から6月13日(日曜日)
休館日:毎週月曜日(ただし5月3日は開館)、5月6日(木曜日)、11日(火曜日)、12日(水曜日)
場所
展示室1(1階)・展示室2(2階)
開館時間 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 大人820円(660円) ※(  )内は20名以上の団体料金
▲18歳以下無料
▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料
▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料)
関連イベント 学芸員による作品ガイド
 日時:4月4日(日曜日)、5月16日(日曜日)各日午前10時30分から(45分程度)
 場所:展示室1・展示室2


 2017年度に開催した「ゆる旅おじさん図譜」が特別企画展として帰ってきました!

 《東海道五拾三次之内》(通称・保永堂版)の大ヒット以降、風景画の名手として一躍人気絵師の仲間入りを果たした歌川広重。その画風はしばしば「情緒的」あるいは「情趣に富む」などと評されますが、彼の作品を注意深く鑑賞していると、そこに描かれたたくさんの名もなき人々――「おじさん」の存在に気付くでしょう。表情豊かにいきいきと表された旅人やその土地々々に暮らす地元住民など、広重画における人物たちは、作品をより一層味わい深いものへと導いてくれる陰の立て役者なのです。
 当館は、今年で開館20年目を迎えます。「中山道」と「広重」を二大テーマとして作品の蒐集・展示を行ってきた当館ならではの展覧会で、従来とは一味違う広重作品の楽しみ方をご紹介します。

【恵那市公式YouTube】より

今月の陳列棚

開館20周年記念春季特別企画展「ゆる旅おじさん図譜リターンズ」より

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歌川広重《木曽海道六拾九次之内》「本山」

大判錦絵 天保7~8年(1836-37)頃 
当館蔵(田中コレクション)

 画面を横切るように傾いた松の大木が目を引きます。木の下には、倒木に腰掛け、たき火をしているきこりが二人。耳をすませば、彼らの談笑する声が聞こえてくるようです。そこへ、大きな籠を背負った子供たちが坂を下りてきました。一方、後方の坂を上ってやって来るのは、笠を被り、風呂敷包みを携えた旅の男性です。街道は、土地に暮らす人々と旅人たちの人生が交錯する場でした。構図の妙が、何気ない日常の風景を印象深く切り取ります。