中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

木曽海道六拾九次之内

展覧会の詳細

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会期
2020年8月27日(木曜日)から10月4日(日曜日)
休館日:毎週月曜日(ただし9月21日は開館)、9月23日(火)
場所
展示室1、2(1、2階)
開館時間 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 大人820円(660円) ※(  )内は20名以上の団体料金
▲18歳以下無料
▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料
▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料)
関連イベント 学芸員による作品ガイド
 日時:2020年9月6日(日曜日) 午前10時30分~(30分~1時間程度)
 場所:展示室1、2(1、2階)


 当館が世界に誇る《木曽海道六拾九次之内》を揃いでご覧いただく、年に一度の機会です。歌川広重と渓斎英泉、二人の絵師が中山道の各宿場を情感豊かに描き出しています。当館の要となる本揃物は、旧蔵者である故・田中春雄氏が長年にわたりこだわって収集したもので、まさに今摺られたような美しい状態を保つものから、摺り違い(色の異なる後摺)、異版(初摺と全く異なる図)といった貴重なものまで幅広く集められました。摺りの違いから生じる浮世絵の面白さを感じていただきつつ、美しくも厳しい山々に囲まれた道を行き交う旅人たちの息遣い、そして彼らの足取りと共に姿を変える抒情的な街道風景をお楽しみください。

特別展観「木曽海道六拾九次之内」より

今月の陳列棚

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歌川広重《木曽海道六拾九次之内》「今須」

大判錦絵 天保8~9年(1837-38)頃 当館蔵(田中コレクション)

 ここは今須宿の西外れの集落。画中左手の榜示杭には「江濃両国境」とあり、近江国(現・滋賀県)と美濃国(現・岐阜県)の国境であることを示します。茶店ではたばこの火を分け合い、旅人たちがしばしの休憩をしています。彼らの背後には、関ヶ原宿との境にあった関所「不破之関屋」の看板が掲げられ、他にも白粉「仙女香」や白髪染「美玄香」の宣伝が。手前に佇む一人の旅人は笠に手をやり、今までの旅を懐かしむように空を仰いでいます。ここを越えれば、近江の国です。