展覧会の詳細
会期 | 2018年10月4日(木曜日)から12月2日(日曜日) 休館日:毎週月曜日(ただし10月8日は開館)、10月9日(火曜日) ※11月5日(月曜日)から7日(水曜日)は展示替えのため休館 |
場所 | 展示室1、2(1、2階) |
開館時間 | 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで) |
観覧料 | 大人820円(660円) ※( )内は20名以上の団体料金 ▲18歳以下無料 ▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料 ▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料) |
歌川広重没後160年を記念して、日本化薬株式会社元会長・原安三郎氏のコレクションから、葛飾北斎・歌川広重の貴重な木版画作品、肉筆作品を中心に公開します。
同コレクションは、一人の収集家の所蔵品としては、まれに見る質と規模を誇ります。
浮世絵版画は摺りの時期によって初摺と後摺に分類されます。初摺では、絵師の指示が伝わりやすく、絵師が表現しようとした色彩や細やかな摺りの技術が作品によく反映されますが、後摺は版木の摩耗により線がぼやけ、摺色が減らされることも多くあります。
原氏が集めた版画作品の中には、初摺の中でも最初期に摺られたものも多く含まれていると考えられています。また、保存状態が極めて優れているため、たった今摺り上がったような鮮やかな色彩を目にすることができます。
本展では、北斎の代表作《冨嶽三十六景》や諸国の名瀑を描いた《諸国瀧廻り》、広重の三枚続揃物《雪月花》、肉筆画など、世界的にも有名な作品を数多くご覧いただきます。
合わせて当館所蔵の《東海道五拾三次之内》(保永堂版)や《東海道》(隷書版)、《名所江戸百景》といった名品の数々も展示いたします。
今秋、浮世絵風景画の二大巨頭、北斎と広重の描き出す美しい世界をお楽しみください。
※前後期で出品作品は全点入れ替えいたします。また、作品保護のため、一部作品は一週間以内の展示となります。ご了承ください。
秋季特別企画展「広重没後160年記念 原安三郎コレクション公開 北斎と広重展」より
葛飾北斎
「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
中外産業株式会社所蔵(原安三郎コレクション)
シリーズ中、最高傑作として名高い作品です。横浜本牧沖から富士山を望みます。波が大きくうねる瞬間を切り取った構図が強烈な印象を残します。舟に乗った人々は荒れ狂う海の上を必死に漕いでいます。白い波しぶきが砕け散り、波の音がこちらにも聞こえてきそうな勢いです。遠景に小さく富士を描くことで、波の「動」と富士の「静」という見事な対比を作り出しています。※10月25日(木曜日)から31日(水曜日)の期間展示します。