中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

風流の都、天下の台所-描かれた京阪の名所-

展覧会の詳細

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会期 2017年6月15日(木)~7月17日(月・祝)
休館日:毎週月曜日(ただし7/17は開館)
場所
展示室1(1F)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 大人510円(410円) ※(  )内は20名以上の団体料金
▲18歳以下無料
▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料


 京都と大坂は江戸と並び「三都」と称されました。京都は平安京以来の王城の地であり、江戸に徳川幕府が開かれ政治機能が移った後も織物・染物など工芸品の生産が盛んでした。また、芸術・宗教の中心を担う都市でもありました。一方、大坂は水運が発達し、日本最大の物流拠点となっていたことから商業都市として発展し、多くの物資が大坂に集まり、そして日本各地に送られていきました。
 京都、大坂は同じ上方にありながら、それぞれの歴史的、地理的背景をもとに独自の気風や気質が育まれ、それぞれに異なる文化が形成されていきました。
 活気あふれる人々の営みや魅力あふれる街の姿をご覧いただきます。

企画展「風流の都、天下の台所-描かれた京阪の名所-」より

今月の陳列棚

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歌川広重「浪花名所 しん町九けん丁」

大判錦絵 天保5年(1834)頃
中山道広重美術館蔵(田中コレクション)

 新町は寛永年間に開かれた大坂で唯一の官許の遊里でした。本図は揚屋の軒に菖蒲が飾られていることから、5月に行われていた太夫道中の様子が描かれていると思われます。長柄の傘を差し掛けられ、着飾った太夫たちの一行が往来を練り歩いていきます。これは大坂年中行事の一つとして知られ、画面右手前には彼らの一行に沿って多くの見物人たちが集まっている様子が描かれています。