潜入! 江戸の浮世絵出版社

浮世絵版画(錦絵)の企画・制作・販売を統括した、江戸時代の出版社・版元(地本問屋)に注目。蔦屋重三郎(耕書堂)をはじめとする版元の仕事を掘り下げ、ヒット作を生み出すための販売戦略や出版流通の様相を探ります。さらに、浮世絵師・歌川広重の画業を概観しながら、「めいしょ広重」をプロデュースした主要な版元たちをご紹介します。
商業出版物として大量生産された浮世絵の一側面に焦点を当てると共に、絵師・彫師・摺師による制作のウラ側へ潜入!する展覧会です。
- チラシ
※ポスター・チラシの作品名に誤りがございました。深くお詫び申し上げますと共に、以下の通り訂正いたします。
【誤】新板七へんげ 三階伊達の姿見 沢村宗十郎
【正】新板七へんげ 三階伊達の姿見 市川八百蔵 - 作品リスト【前期】
- 作品リスト【後期】
- 学芸員による作品解説 ※恵那市公式YouTube
会 期 | 2025年4月3日(木曜日)から6月15日(日曜日) 【前期】4月3日(木曜日)から5月6日(火曜日・振休) 【後期】5月10日(土曜日)から6月15日(日曜日) ※4月22日(火曜日)~5月6日(火曜日・振休)は休まず開館 ※前・後期で全点展示替えいたします |
休館日 | 毎週月曜日(ただし4月28日、5月5日はのぞく)、展示替え期間(5月7日(水)から9日(金)) |
場 所 | 展示室1、2(1、2階) |
開館時間 | 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで) |
観覧料 | 一般820円(660円) ※( )内は20名以上の団体料金 ▲18歳以下無料 ▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料 ▲毎週水曜日はフリーウエンズデー(観覧無料) ▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料) |
関連イベント | ■学芸員による作品ガイド 日時:【前期】4月20日(日曜日) 【後期】6月1日(日曜日) 各日午前10時30分~(40分程度) 場所:展示室1、2(1、2階) ■美術館ボランティア幽遊会による概要説明 日時:随時(要事前予約) |
協 力 | メ~テレ(名古屋テレビ放送) |
見どころ① 潜入! 江戸の浮世絵出版事情
多色摺の浮世絵版画である錦絵は、版元(地本問屋)による指示の下、絵師・彫師・摺師の分業体制で量産された商業出版物です。版元は、現代の出版流通における出版社、取次会社、小売書店という3者の仕事を一手に担っていました。本展は、蔦屋重三郎(耕書堂)をはじめとする版元たちに着目。約156点の浮世絵版画から、時流に敏感な版元たちの販売戦略を探ります。
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見どころ② 潜入! 浮世絵師・歌川広重のサクセスストーリー
今や日本を代表する画家の一人として知られる歌川広重も、版元からの依頼を受け、コンセプトや制作コストなどの意向に合わせて作画を手掛けていました。20代のデビュー当初は役者絵や美人画を中心としていましたが、30代頃から風景画を任されるようになり、50代には「めいしょ広重」として浮世絵師番付の人気3位にランクイン。その成功の裏には、さまざまな版元との関わりがありました。本展では、出世作の「東海道五拾三次之内」(保永堂版)や最晩年の「名所江戸百景」などの代表作を通して、風景画家としての広重の足跡をたどります。
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見どころ③ 潜入! 浮世絵制作のウラ側
当館2階「浮世絵ナビルーム」の「重ね摺り体験コーナー」では、浮世絵版画の「摺り」の工程を、摺師になりきって疑似体験できます(無料、要入館料)。


本展会期中は、下記の作品を設置予定です。美術館全体で、浮世絵の世界をご体感ください。
【前期:2025/4/3~5/6】
・喜多川歌麿「婦女人相十品 ポッピンを吹く娘」版元:蔦屋重三郎(耕書堂)
・葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」版元:西村屋与八(永寿堂)
・歌川広重「名所江戸百景 浅草金龍山」版元:魚屋栄吉
【後期:2025/5/10~6/15】
・東洲斎写楽「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」版元:蔦屋重三郎(耕書堂)
・葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」版元:西村屋与八(永寿堂)
・歌川広重「冨士三十六景 さがみ川」版元:蔦屋吉蔵(紅英堂)
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