過去の展覧会 2016年度

春季特別企画展 古今東西美女競-描かれた女-

2016年4月7日(木曜日)から6月12日(日曜日)
 【前期】2016年4月7日(木曜日)から5月8日(日曜日)
 【後期】2016年5月12日(木曜日)から6月12日(日曜日)

特別企画展観覧料:一般820円(20名以上の団体は660円)

“美人”は役者と並び、江戸浮世絵において最も主要な分野のひとつでした。浮世絵師は、人気の遊女や茶屋娘たちの姿を生き生きと描きました。明治になると、日本画や油絵が描かれるようになりましたが、それらも浮世絵の流れを汲み、少なからぬ影響を受けながら展開していきます。新しい時代の美術の中でも“美人”はやはり重要なものでした。描かれた時代、画材や様式は異なっていても、“美人”は芸術家にとって永遠のテーマなのです。
版画、油絵、水彩画。中山道広重美術館では、勢揃いした美女たちが、皆さまのご来館をお待ちしています。

企画展 空の貌

2016年6月16日(木曜日)から7月18日(月曜・祝日)
企画展観覧料:一般520円(20名以上の団体は420円)

広重は一瞬の景色を切り取り、絵の中に閉じ込める名手でした。今回は、広重の描いた空、あるいは自然現象に主眼を置き、浮世絵風景画をご覧いただきます。
移り変わる空の色、人々を翻弄する雨、風、そして情趣あふれる月明かりの空。「朝・青空・夕・雲・雨・雪・風・夜・月」の9つの小テーマを設け、脇役中の脇役ながら、広重の風景画にはなくてはならない「空」の表現に焦点を当てました。広重だからこそ表現しえた、千変万化の表情を見せる“空の貌(かお)”をどうぞお楽しみください。

企画展 うきよえあそび

2016年7月22日(金曜日)から8月28日(日曜日)
企画展観覧料:一般520円(20名以上の団体は420円)

浮世絵といえば歌舞伎役者や花魁、風景などを描いた色彩豊かな作品に注目が集まりがちですが、浮世絵は単なる美しい飾り物ではありませんでした。おかしみのある戯画や、子どもたちのためのおもちゃ絵、絵双六……。さまざまなものが描かれ、使われていました。浮世絵は人々にとって身近な存在であり、その生活の中で使われる実用品でもあったのです。
本展でご覧いただくのは、江戸末期~明治期に刊行された作品の数々です。開国した明治の街ではガス灯がともるレンガ道を、洋服姿の紳士淑女を乗せた馬車が往来していました。また、新しい教育制度の下、子どもたちは勉強や運動に励んでいました。江戸以来変わらぬ方法で制作されていた浮世絵にも、そんな新しい時代の文物が描かれています。暮らしの中で活躍した浮世絵に触れ、いつもとは一味違う浮世絵の世界をお楽しみください。

秋季特別企画展 絵師 広重の歩み

2016年9月1日(木曜日)から12月18日(日曜日)
 【前期】『綺羅星万華鏡』2016年9月1日(木曜日)から10月2日(日曜日)
 【中期】『諸国巡覧絵双六』2016年10月6日(木曜日)から11月6日(日曜日)
 【後期】『奇想天外名所図会』2016年11月10日(木曜日)から12月18日(日曜日)

特別企画展観覧料:一般820円(20名以上の団体は660円)

中山道広重美術館では、広重の錦絵を中心に作品の蒐集・展示を行ってきました。開館15周年を迎える今年、風景画はもちろん、さまざまな画題に取り組んだ広重の画業を改めて振り返ることで、広重という絵師の新たな魅力に迫ります。
本展では、前・中・後期それぞれにテーマを設定し、多角的なアプローチで画風の変遷をたどります。各回とも独立した内容の展示でありながら、3回合わせて見ることで広重の画業全体を知り、多彩な画の世界を楽しめる構成となっています。

企画展 お江戸の春は桜色

2017年1月2日(月曜日)から2月12日(日曜日)
企画展観覧料:一般520円(20名以上の団体は420円)

四季のある日本では、それぞれの季節で花を愛でる習慣があります。特に厳しい冬を越え、春の訪れを知らせる桜は、日本人の文化に密接に関わるものでした。今日、私たちが桜の開花予報や花見のにぎわいを知らせるニュースに心躍らせるのと同じく、江戸の人々は毎年春になると町中が桜色になるのを心待ちにしていました。当館で一足早いお花見をお楽しみください。

企画展 美しき東海道-「隷書版」お披露目-

2017年2月16日(木曜日)から3月26日(日曜日)
企画展観覧料:一般520円(20名以上の団体は420円)

歌川広重は、東海道をテーマとする錦絵揃物を多数制作しました。その数は20種類以上に及びますが、そのうち「隷書版」と通称される人気の高い作品が平成27年度、当館新規収蔵品になりました。広重が50代の時手掛けた揃物で、洗練された描写や繊細な色使いが見所です。このたび、初めてのお披露目となります。
広重の東海道といえば《東海道五拾三次之内》(保永堂版)が有名ですが、保永堂版とは異なる魅力を持った味わい深い豊かな表現世界を、じっくりご堪能ください。