浮世絵東海道旅の空 ―隷書東海道を中心に―

浮世絵東海道旅の空 ―隷書東海道を中心に―

弘化4~嘉永5年(1847-52)に広重が手掛けた「東海道」は、作品名が隷書体で書かれていることから「隷書東海道」と通称されます。「東海道五拾三次之内」(通称、保永堂版東海道)の大ヒットから10年余りが経ち、画業の円熟期に入った広重による「保永堂版」の後継作品ともいえるシリーズです。景色を広角で捉えた構図と丁寧かつ鮮やかな摺り、街道を行き来するさまざまな人々の姿を通じて、東海道の旅路を魅力的に描き出しました。
本展では「隷書東海道」全55図のみならず、他の東海道揃物からも出品。皆さまを江戸時代の旅の空へとご案内します。

  • チラシ
  • 作品リスト
  • 学芸員による作品解説 ※恵那市公式YouTube
会 期2026年1月22日(木曜日)から3月29日(日曜日)
休館日毎週月曜日(ただし2月23日は除く)、2月12日(木曜日)、展示替え期間(2月24日(火曜日)から26日(木曜日))
場 所展示室1(1階)
開館時間午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料一般520円(420円) ※(  )内は20名以上の団体料金
▲18歳以下無料
▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料
▲毎週水曜日はフリーウエンズデー(観覧無料)
▲毎週金曜日はフリーフライデー(観覧無料)
関連イベント■学芸員による作品ガイド
 日時:【前期】2月1日(日曜日) 【後期】3月1日(日曜日)
 各日午前10時30分~(30分程度)
 場所:展示室1(1階)

■美術館ボランティア幽遊会による概要説明
 日時:随時(要事前予約)
摺師の丁寧な仕事ぶりが光る「隷書東海道」

本揃物の特徴の一つは、鮮やかな色彩と摺りの技術の高さです。ぼかし摺りを駆使し、画面に自然な奥行きと、透明感までをももたらします。当館で所蔵する作品は摺り・保存状態いずれも良好なため、「隷書版東海道」の持ち味を存分に味わっていただけます。

歌川広重「東海道 十一 五十三次 箱根」[前期出品]当館蔵
歌川広重「東海道 四十四 五十三次 四日市」[後期出品]当館蔵
「隷書東海道」以外の作品も!シリーズを横断して東海道中を楽しめる

広重は生涯にわたって東海道を描き続け、その数は20を超えるといわれます。本展では「隷書東海道」の他、広重の代表作である「保永堂版東海道」や、画中に狂歌の書き込まれた中判の「東海道五拾三次」(通称、狂歌入東海道)、竪構図の東海道揃物である「五十三次名所図会」(通称、竪絵東海道)などからも出品。異なるシリーズの作品を見比べながら、東海道の旅路をお楽しみください。

歌川広重「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」[後期出品]当館蔵
歌川広重「東海道五拾三次 原」[前期出品]当館蔵
歌川広重「五十三次名所図会 丗九 岡崎 矢はき川やはきのはし」[後期出品]当館蔵