中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

名所江戸百景-切り取られた町の風景-

展覧会の詳細

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 身近な景色を斬新な構図で切り取った、歌川広重晩年の代表作である《名所江戸百景》をご覧いただきます。本作は目録を含め全120枚で構成される揃物で、題の通り江戸市中の名所があますところなく収められています。
 それぞれの図には、遠近感を強調したり俯瞰図を用いたりと、さまざまな工夫が見られます。鮮やかな色彩も見どころの一つで、数々の華やかな図はデザイン性にも優れ、現代でも色あせることがありません。
 このたび《名所江戸百景》全図を、2期に分けて展示いたします。広重の絵づくりの妙をお楽しみください。


会期 2017年3月30日(木)~6月11(日)
前期:2017年3月30日(木)~5月7日(日) 後期:2017年5月11日(木)~6月11日(日)
休館日:毎週月曜日(ただし5/1は開館)、5/8~10は展示替えのため休館いたします
場所
展示室1(1F)、2(2F)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 大人820円(660円) ※(  )内は20名以上の団体料金
▲18歳以下無料
▲障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名まで無料


今月の陳列棚

春季特別企画展「名所江戸百景-切り取られた町の風景-」より

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歌川広重「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」

大判錦絵 安政4年(1857)11月
中山道広重美術館蔵

 鮮やかな色で春の梅林の景を描き表します。樹木の一部に近接し極端に拡大して描く、大胆な構図が目を引きます。濃淡を用いて木肌の手触りまで表現しています。群生する木々や花を()でる人の姿が枝越しに見え、遠近感を強調した画面は迫力を感じさせますが、小さな白い花は愛らしく、華やかな印象をもたらします。本図はまた、19世紀の画家フィンセント・ヴァン・ゴッホが模写したことでも知られています。

 亀戸天神の北にあった豪商の別荘は、庭園内に梅が咲き誇ったことから梅屋敷と呼ばれていました。地を()うように枝を伸ばす様子が、あたかも()が伏しているように見えたためこの梅は「臥龍梅」と名付けられ江戸の人々に親しまれました。