中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

空の貌

展覧会の詳細

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会期 2016年6月16日(木)~2016年7月18(月・祝)
休館日:毎週月曜日、19日(火)~21日(木)は展示替えのため休館
場所
展示室1(1F)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 大人510円(410円) ※( )内は20名以上の団体料金
高校生以下無料


 広重は一瞬の景色を切り取り、絵の中に閉じ込める名手でした。今回は、広重の描いた空、あるいは自然現象に主眼を置き、浮世絵風景画をご覧いただきます。
 移り変わる空の色、人々を翻弄する雨、風、そして情趣あふれる月明かりの空。「朝・青空・夕・雲・雨・雪・風・夜・月」の9つの小テーマを設け、脇役中の脇役ながら、広重の風景画にはなくてはならない「空」の表現に焦点を当てました。
 広重だからこそ表現しえた、千変万化の表情を見せる“空の貌(かお)”をどうぞお楽しみください。

企画展「空の貌」より

今月の陳列棚

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歌川広重
《東海道五拾三次之内》「庄野 白雨」 大判錦絵

「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」

 副題の「白雨」とは、にわか雨、夕立のこと。突然降り出した雨と強風のすさまじさに、旅人たちは身をかがめ駆けて行きます。黒の天ぼかしは急に立ち込めた雨雲を思わせ、画面右側の大きくなびく竹やぶにはあえて輪郭線を用いず、雨に煙ぶる様が巧みに表現されています。雨、竹やぶ、旅人等のモティーフをそれぞれ交錯・連続させながら配置することで、画面にリズム感とスピード感を生み出しています。本図は、「蒲原」と並ぶ、本シリーズを代表する作品です。