中山道広重美術館 Hiroshige Museum of Art, Ena

田中コレクション

About the Tanaka Collection

田中コレクションについて

田中コレクションの画像

木曽海道六拾九次之内 宮ノ越

田中コレクション画像

東海道五十三次之内(行書東海道) 鳴海

 田中コレクションは、恵那市の実業家田中春雄氏(1919〜2012)が約30年の歳月をかけて収集された浮世絵コレクションです。収集のテーマは“木曽街道(中山道)”と“歌川広重”が中心となっています。

 田中氏は、出身の三重県四日市市から恵那市に移って成功し、中山道沿いに居を構えられました。家の前を通る中山道に興味を持つうちに、広重が中山道を描いた《木曽海道六拾九次之内》と出合いました。その時、言葉にならないほど感動し、そのことが浮世絵収集のきっかけとなったそうです。
 やがて田中氏は「収集した浮世絵は、ただ自分1人だけのものではなく、自分をここまで育ててくれた恵那の地に恩返しをしたい」という思いを強くもたれるようになりました。折しも、中心市街地活性化の中心となる施設を整備したいという恵那市の意向を知り、平成12年(2000)2月、我が子を慈しむようにして育てた500点余のコレクションを恵那市に寄贈することを決断されました。
 こうして、平成13年(2001)9月21日、中山道広重美術館は開館しました。館の名称は田中コレクションのテーマが由来となっています。

 コレクションは、世界的レベルの揃物と評される《木曽海道六拾九次之内》をはじめ、《東海道五十三次之内(行書東海道)》、《京都名所之内》、《浪花名所図会》など質の高い広重の風景画が中心です。
 さらに名品《魚づくし》や、広重と共に幕末の浮世絵界を彩った歌川国芳による《木曽街道六十九次之内》、中山道について記した版本類なども含まれます。
 田中氏は後摺・異版と呼ばれる摺りや版木の違いを収集の過程で学びつつ、1点1点を楽しみながら丹念に集められました。その結果、一般の鑑賞者から専門家に至るまで、多くの人々を引きつけるコレクション形成を成し遂げられたのです。

 当館所蔵作品の中核を成す田中コレクションは、恵那市の宝であるだけでなく、後世に引き継ぐべき文化遺産です。